2015.4.4 ☆玲子のアイショット☆~小樽の建築・観光編~

北海道開拓の歴史を刻んできた小樽は、観光名所へと移り変わりました。その小樽の街並みを作っている建物は数多くあります。今回はそんな建物をいくつかご紹介します。

こちらは旧日本郵船小樽支店の建物です。

近世ヨーロッパ復興様式の石造2階建建築。明治37年着工、同39年落成しました。建物は表玄関を中心に左右対称となっていて重厚感があり優美ですね。明治後半から、一流建築家達が当時の最先端の技術で代表的作品を残しましたが、この建物はその草創期の象徴的存在です。

昭和44年には、明治後期の代表的石造建築として国の重要文化財に指定されました。国の重要文化財がこんな身近で見ることができるなんて考えられませんね。小樽の街では、このような貴重な歴史的建造物をたくさん目にすることができます。

外壁には厚さ約75センチの小樽天狗山産軟石、腰・胴蛇腹・軒部分は登別産中硬石を使用しているそうです。地元の石を使っているんですね。これらは石切場から石を運び、加工場で切断し装飾加工されて運ばれていきます。色味のバランスも素敵ですね。

 

さらに近くで見ると随所にデザインが施してありました。これも建設マンの職人技ですね!当時は多くの石職人さん始め、多くの建設マンがこの小樽にいたのでしょう。皆さんの想いが石を通して伝わってきそうです。


 
窓はすべて二重ガラスになっており、百年以上たっても狂いがなく今でも開閉可能だそうです。雨水が入らないよう、窓が破損しないよう、細部にわたって工夫がなされているとのこと。今では二重ガラスも珍しくありませんが、当時としては最新式です。

日本建築のふすまや障子を造る技を持った建具職人さんが、明治維新後に西洋建築の建具の技術を学び作ったのでしょう。北国の冬を考慮した設備が明治時代からあったということに驚きました。

こちらは旧三菱銀行小樽支店。

「北のウォール街」と呼ばれるかつて銀行が軒を連ねたエリアに現存している、小樽市指定歴史的建造物です。1階にはローマ建築様式を採用。正面にある6本の半円柱が特徴的ですね。モダンな印象です。

 

この建物は、1937年に改築されています。現在は小樽運河ターミナルとして活用され、建物内に店舗も入っているので観光客の集まる休憩スポットにもなっているんですよ。用途は変わっても、北海道の繁栄を支えている建物。素晴らしいですね!

 こちらは旧日本石油㈱倉庫。

シンプルで大きな倉庫ですね。小樽市指定歴史的建造物に指定されています。小樽運河周辺には明治から大正期にかけて木骨石造の倉庫が軒を連ねていましたが、この倉庫はその典型的な建物です。

小屋組は、クイーンポストトラス(対束小屋組)と呼ばれる洋風の構造。このトラスが大きな屋根を支えています。そして2本の束が陸梁の中央付近で左右対称に建てられていました。柱のない大空間、どのように造ったのでしょう。建物内の材木に歴史を感じました。

大きな扉は取り付けるのも大変そうですね。扉まわりの石もデザインされています。

かつては北海道の開拓を支え、現在は小樽の観光を支えている多くの建物。開拓の歩みと共に、人が集まり、物が集まり、営みができました。多くの明治の建設マンもこの小樽に集まり生活し街を発展させました。今では観光資源となったその建物から、明治の建設マン達の槌音がきこえてきそうです。

今も北海道の繁栄を見守ることができているのは、建物を維持管理している建設マンのおかげですね。皆さんも小樽に行った際にはぜひ建物めぐりを明治の建設マンの息吹を感じてみてください!

柳野玲子

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