2015.5.5 ☆玲子のアイショット☆~開拓のシンボル・赤い星~

今回は北海道開拓の歴史を語る赤い星の建物を紹介します。

まずは北海道庁旧本庁舎。

 

かつて北海道庁の本庁舎として建築された煉瓦造りの西洋館です。どっしりとして立派な建物ですね。約250万個の煉瓦を使用した特徴的な外観から、「赤れんが庁舎」の愛称で知られています。250万個、すごい数ですね。何人の職人さんが何日かかって煉瓦を焼き、そして積んだのでしょうか?想像を越えそうです。

現在使われている新庁舎ができるまで約80年に渡って道政を担った旧本庁舎は、1888年(明治21年)に建てられたアメリカ風ネオ・バロック様式の建築です。外観のデザインも凝っていますね。

 

国の重要文化財に指定されている北海道庁旧本庁舎の屋根の上には旗がありました。この旗は、「北辰旗」と呼ばれる開拓使の旗。北極星をイメージした赤い星が描かれており、建物を建てる時にも同じように“開拓使のシンボル”としてこの星が使われたそうです。

建物のドーマーに赤い星がありました。

建物は火災のために屋根と内部が焼失したそうですが煉瓦の壁はしっかりと残り、その後創建当時の形に復元されたそうです。赤い煉瓦は当時の白石村と月寒村(現在は札幌市)で製造されたものを用いています。白っぽく見える石は市内で採掘された石山硬石。地元の素材を使用しているのですね。

 無料開放されている館内。1階正面のホールは三連のアーチ作りになっています。アーチは2階の荷重を受けて、柱に伝えます。アーチや柱にあるロゼッタ(円形模様)と呼ばれる装飾も、洋風建築の特徴です。

あらゆる箇所の装飾が素晴らしく、豪華で華美な印象です。細かな装飾には目を奪われました。構造部材にまで装飾をほどこした明治時代。

これぞ、建設マンの職人技ですね。

 

この手すりの木材は、強度性能に優れた北海道産ヤチダモを使用しています。ヤチダモはやや重厚で狂いも少なく加工しやすい素材だそうです。この彫刻も細かくて見入ってしまいました。建具にも地元の素材が多く使われており、北海道産木材の価値がアピールされています。

 こちらは執務室。

インテリアもこの空間に合わせ、華やかさを演出しいています。カーテンはスワッグアンドテール。ゴージャスでデザイン性のあるカーテンです。カーテンボックスの装飾も素晴らしいですね。

 

 照明も可愛くて華やかです。照明周りの天井の装飾も凝っていました。左官屋さんの漆喰塗り、美しいですね。

 

明治時代に作られたひずみのあるガラスや、化粧枠にしまわれた寒さ対策の二重扉など、そこかしこに機能美が感じられます。北海道産の資材にこだわりつつ、北海道の厳しい寒さに対応できるようにと、機能性とともに美しさを追求した当時の建設マン達の想いが伝わってきそうです。

 

 開拓使のシンボル、赤い星はここにもありました。札幌の時計台です。この建物は、北海道大学の前身である札幌農学校の演武場として、1878(明治11)年に建設されました。農学校の生徒の兵式訓練や、心身を鍛える体育の授業を行う場、および入学式・卒業式等を行う中央講堂として使われていたそうです。開拓期のアメリカ中・西部で流行した風船構造と呼ばれる木造建築様式が特徴。

赤い屋根と白い壁が印象的です。

 赤い星、見えますか?

少し遠くて見えづらいですが、建物の上に二つの赤い星が描かれています。開拓のシンボルである赤い星の元に集まった開拓使の皆さん。開墾し農作物をつくり、家畜を育て、豊かな海で漁をしたことでしょう。その開拓の為には、道路を通し、建物を建て、港を造る建設マンがいました。人の営みを作る為に多くの建設マン達も、赤い星の元に集まったことでしょう。

 

北海道庁旧本庁舎と時計台。どちらも観光名所となっています。皆さんも建設マン達が造った建物を巡りながら、ぜひ赤い星を探してみてくださいね。

 柳野玲子

 

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