2015.6.1 ☆玲子のアイショット☆~札幌教会~

かわいらしいトンガリ帽子のような青い屋根の尖塔と重厚な石造りの建物。

おとぎ話に出てきそうな建物です。

この建物は、明治時代に建設されたキリスト教の教会堂です。

 

 

正式名称は、日本キリスト教札幌教会。

国の登録有形文化財に指定されています。

元々木造だった教会ですが1903年に大火に見舞われ、1904年に現在ある石造りの姿となりました。

 

 

正面のアーチ窓や、ステンドグラスで飾られた“バラ窓”が建物のアクセントになっています。

色彩豊かで可愛いですね。

今ではガラスも大きな工場で大量生産されますが、明治時代のガラスは貴重品でした。

ガラス工により一枚一枚手づくりされ、サッシの寸法を測り切断されます。

サッシの溝へのかかり代を考え、ミリ単位の作業になるそうです。

繊細な作業なんですね。

北海道のガラスといえば、アイショットでもご紹介した小樽が有名です。

このステンドガラスは小樽のガラス工が製作し取り付けたものかもしれませんね。

 

 

 

このバラ窓など細部に特徴のある造りや、アーチ型の開口部分、頭頂部に設置された十字架はゴシック風のデザイン。

 

 

西側にのみ塔が建てられており、全体的にはロマネスク様式のデザインが基調になっているようです。

ひとつの建物に、ゴシック様式とロマネスク様式の二つの建築様式を見ることができますね。

当時の札幌では注目を浴びたことでしょう。

 

 

建材には当時札幌市で採石された札幌軟石が使用されているんですよ。

教会堂の外壁にその特徴がみられます。

札幌軟石は、明治~昭和初期の、開拓時代の北海道の主要建造物の資材となっていたようです。

開拓時代を象徴する石とも言えそうですね。

 

 

 

重厚感のある石。

整然と積んでいくには、加工と組積の技術がとても重要になってくるのだそうです。

仮に寸法が1ミリ違っても、20段30段と積んでいけば、その差は2~3センチとなってしまいますね。

一方、精度よく加工しても誤差は付き物。

水糸を張りその誤差を調整しながら水平に一段ずつ積み上げてく作業は、建設マンの腕が必要でしょうね。

 

 

この石には空気が含まれていて柔らかいため、切り出しやすくて軽く、保温性が高いことや、細工が容易で耐火性に優れているということから、建築用や土木用に用いられています。

軟石特有の肌触りがとても良かったです。


 

 

100年以上の歴史ある建物。

“さっぽろ・ふるさと文化百選”という、「後世に残すべき」と判断された歴史的価値の高い、札幌の貴重な文化財産にも指定されています。

一見の価値がありますよ。

札幌へ行かれる際は、ぜひ訪れてみてくださいね。

 

柳野玲子

 

 

 

 

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